焼肉はすべてを救う。体調不良の家族が治っていったので、かねてから行きたかった焼肉に、妻と2人で行く。はじめこそ、病院食に慣れすぎていて、うますぎてうまさを理解できないかと思ったが、ハラミが出てくるころには、肉のワイルドさを噛みしめるたびにあふれ出すうまみに、我を忘れるほどの量の肉を食べた。全力で食べ続けても、注文をゆるめるほど腹いっぱいにはならず、もうちょっと、ギリ詰め込めるかな?というところでラストオーダーを店の人が取りに来た。つまり、制限時間すべてを焼肉でかけ抜けた。妻は「焼肉を考えた人天才!」と言っていたが、誰でも考えつくことをうまさでバグらされているのが明白である。焼肉による思考能力の低下がはっきり見られ、互いにハッピーな時間を過ごした。

コーヒーショップで、コーヒーを飲みながらただただ話す時間もあった。最近、こういう時間がなかったので、少し深い世間話ができたのは楽しく、リラックスしていた。たまには自分が話し手になるのもよいものだ。聞いてばかりいても、普通におもしろいのだが。

結局、夕食はまともに食べることができず、食べ放題の威力を思い知ることになる。やはり食べ放題は昼に行かないと、なんだかもったいない気がする。幸せの余韻は長い方がいい。

子どもにこの手帳をとられないために日記を後回しにすると、寝かしつけるのとあいまってほとんど夜には書けないことがわかってきた。さあ、どう工夫すべきか。そして、頭の中からテツノツツミが出ていかない。助けてくれ……。


頼もしい、一歩。