タグ:読書

もう入院して何日目かというのは忘れてしまった。時間がたったとも言えるし、たってないとも言える。病気がよくなったかどうか、それは分からないが、今に不満がないことは言える。

スマホを使ってみた。妻と友人に返事をし、ポケモンスリープにログインだけした。あと、いらないアプリを整理した。夕方、妻から電話が来た。仕事のパスワードと、仕事の引き継ぎを教えてほしいそうだ。また、ほしいものがあったら届けられるそうだ。仕事の「代わりがいない」というのは、今の自分にとって面倒なことだ。もうやりがいなんていらない。浮き沈みのない、常に一定な仕事がいい。

仕事を変えてやりたい、とは今回特に思う。反応の面白みとかよりも、○時に始まり○時に終わる、これがほしい。どうせ辞めても他のアテはいくらでもあると思うと、このうつがコントロール出来るまでは、少なくとも離れていたい。ただ、この気持ちもどうせ浮かんだり消えたりするのだろう。

『ノルウェイの森』を読み終わった。いくつかのファクターがある。音楽、セックス、手紙、、、でもよく分からない話だし、分かるような気もする。大学の宙ぶらりんな状態は、ノスタルジックな気持ちにさせる。けど、戻りたいとは思えないのが不思議だ。自分もレイコさんと同じで、前をやり直したい、とは思わない。その時の最善を尽くして、後悔はしてないからかな。でも、病気はしたくない。そして、うつと向き合う方法も見つかっていない。今やるべきは……寝ること?


頼もしい、一歩。


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余暇をほぼナンプレと、『ノルウェイの森』で過ごした。ただただ贅沢な時間のような……。いや、これをする権利がオレにはある。

ノルウェイ構文なのか、村上春樹構文なのか、ゲート・ボールとかテレビ・アニメのような、カタカナの・(ナカグロ)区切りが気になる。スカした文体はいいんだけど。今日もベッド・ルームからお届けだ。

お茶は言うほどうまくない。洗濯サイクルが決まった。下着に合わせて、パジャマと部屋着を交互に洗うとちょうどいい。問題はパジャマと部屋着、どっちがキレイか見破れないことだ。

『鴨之橋ロン』、読み終わってしまった。推理マンガは、推理させる気なんてないのになんで面白いんだろう。学校編で人気が落ちるのか。リボーンみたいに。蛇足が龍になるまでが長い作者だね。

同じ部屋のカワサキさんの次の場所が決まったらしい。涙ながらにお礼を言っていた。2回目とか、もうみんなに知られているとか関係なしに、何回も言っていた。これが生きることだ、と思う。

看護師の中に、読書家らしく、村上春樹を知っている人がいてえらいと思った。というかハルキは毎回こんな文章なのか。そうだったら読みたいぞ。これ読んでみんな「オレがワタナベじゃん」って思うんだろうな。

そして結局、米飯ってみんななんて読んでるんだ?

無為な日々かとは思っていたが、これだけ日記を書ければ家より充実していると錯覚しそうだ、だがそんなことはない。ひたすら寝るのみだ。


頼もしい、一歩。


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面会に両親が来た。両親は普通。ただ、なぜ普通にできるのか。今の自分にとって、普通にするのが難しいことであるのがはっきりと分かる。首が痛み、頭痛がする。持ってくるものが少しズレているのも彼ららしい。マグカップ的なコップが欲しかったのに、歯ブラシケースに付属のコップとは……。あと、特殊な洗剤を買ってきて、その特殊なチャックにキレるのも非常に「らしかった」。

『ノルウェイの森』を読んだ。もし自分が大学の時に読んでいたら、キレ散らかる内容だった。最後まで見届けよう。この中にあるセックスシーンでめまいが出て変になった。首をマッサージして和らげた。じんわり暖かい。それにしても、変になるタイミングが童貞すぎやしないか。

面会前に寝て、昼食をとって、寝た。眠れすぎる。冬眠準備どころか、冬眠している。記憶がどんどん薄れていくが、お金の絡みと、職場で机が近く、仲良くしてくれた2人のことをよく考える。人当たりよくなろうとしていると、人当たりのよい人しか覚えなくなるものだ。

不思議なことに、仕事になんか戻ってやるもんか、という意識は強まる。こんな仕事いつでも出来るし、サブ仕事を見つけるくらいの気持ちで別のことをやってみろ、と心が言っているようだ。それもあって食堂のおばちゃんに想像が飛躍するの単純すぎなんだよな。せめて、ハローワークかチラシを見てからにしてくれよ。なんにしろ、バッグ1つで仕事になるような職業がいいな。持ち帰りがないような、シンプルなことがしたい。


頼もしい、一歩。


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午前は寝ていた。基本眠い。逆らわずに寝ることにした。これまで頑張ってきた特権だ……。

『鴨之橋ロンの禁断推理』4まで見た。リボーンの作者というだけで読める。トリックがどうとか以前に、テンポ感と絵のよさで、気分がいい。

シャワーができたし、売店も聞けた。この院内で不自由なく過ごす、それがまず大切。逃げようとしたり、早く出たいと思ったりしないことだ。そんなことも思いつきもしないので、やはり病気なのだろう。

院内食はうまい。よく、これはどこから来たんだと考える。おばちゃん達が力入れて作っているのだろうか。こういうその場で能力を求められたり、打ち合わせに思いっきり時間が取れる仕事がいいな。前職の、計画時間なく、打ち合わせ時間なく進んでいく感じは、本当に辛い。生まれ変わったら、こういう仕事がしたい。

『くもをさがす』を読み終わった。病気しながら書いたライブ感と西さんワードに勇気づけられる。闘病先の幸せを受け取る難しさがある、というのは新しい目線。だからこそ、今の自分を生きるということに意味があるのだろう。

この病院、完全にバイオ2の後半のラボなんだよな。惜しむならリストタグが無いことくらいだ。自分含めてゾンビだが、リッカーやタイラントが出ないことを、おちゃらけて祈っておこう。


頼もしい、一歩。


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